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・上場株式等の譲渡所得等

 

個人が証券会社等を通じて株式等を譲渡した場合、その株式等の収入金額からその株式等の取得費と売却手数料を差し引いた売却益に対して税金がかかります。

この売却益を上場株式等の譲渡所得等といいます。

 

譲渡所得等というとおり、厳密には株式等の譲渡による所得には、譲渡所得、事業所得、雑所得の3つにわかれますが、一般的なものは譲渡所得に該当すると考えていただいて差し支えありません。

 

 上場株式等の譲渡所得に対しては、所得税15%・住民税5%の合計20%の税金がかかります。

 ただし、平成231231日までは所得税7%・住民税3%の合計10%に軽減されています。要するに本来よりも税金が半分で済んでいるのです。これはお得です。

 ちなみに上場されていない未上場の株式等の場合はこの軽減措置はありませんので、原則どおり合計20%の税金がかかります。

 

上場株式等に限らず、株式等の譲渡所得は、他の給与所得や不動産所得などと違って、税金の計算に特色があります。

通常は、すべての所得を合算して合計の所得に対して税金がかかります。これを総合課税といいます。

 

しかし、株式等の譲渡所得は他の所得とは合算せず、株式等の譲渡所得に対してのみに税金をかけます。これを分離課税といいます。

 

分離課税は他の所得と合算しませんので、仮に、他の所得がゼロで総合課税の所得の税金がかからない場合でも、分離課税の税金は発生します。

また、総合課税の所得(マイナスの金額)と分離課税の所得(プラスの金額)とを合算して税金を通算することもできません。

 

 証券会社等を通じて上場株式等の譲渡を行う場合、譲渡所得等の計算を証券会社が代わって行い、簡易な申告を行うための口座を設けることが出来ます。

 これを特定口座といいます。


 特定口座を利用すると、証券会社が上場株式等の年間の売買損益の計算などを行ってくれると同時に、特定口座年間取引報告書という書類を作成してくれます。これによって、1年間の譲渡所得等がわかり簡単に税金の計算をすることができます。

 さらに、特定口座では前もって源泉徴収を行うかどうかを選択することが出来ます。

 つまり、あらかじめ税金を差し引き証券会社が代わりに税金を納めてくれるわけです。源泉徴収を行うと選択した場合には、これで、税金関係も完了し、確定申告も行わないということも可能です。

 

  しかし、確定申告をした方が結果的に税金が少なくなる場合があります。

 

 例えば、ある証券会社の特定口座(源泉徴収あり)では譲渡益(100)が出て税金(10)が発生し、もう一方の証券会社の特定口座(源泉徴収あり)は譲渡損(-60)が出て税金が発生しなかったとします。

 この場合、2つの証券会社とも特定口座(源泉徴収あり)であるため、税金関係は完了し確定申告をしなくても問題はありません。

 しかし、同じ上場株式等の譲渡所得等である分離課税に該当するため、確定申告を行えば、譲渡益(100)と譲渡損(-60)は通算されますので、差額(40)の譲渡益に対して税金(4)が計算され、払いすぎた税金(10-4=6)は戻ってきます。

  証券会社同士で通算して税金を計算することはさすがにしてくれませんので、この場合は確定申告を行うしかありません。

 ただし、先に述べたように2つの証券会社とも特定口座(源泉徴収あり)であるため、税金関係は完了し確定申告をしなくても問題はありません。知っている人だけが税金の還付を受けられるのです。当然、税務署は何も言ってきません。

  さらに言えば、譲渡益より譲渡損の方が大きい場合、譲渡益にかかっていた税金はもちろん全額戻ってくるのとあわせて、引ききれなかった譲渡損の金額を翌年以降3年間繰り越すことができます。

 つまり、翌年以降に譲渡益がでたときはその譲渡損と通算できるのです。

 これも、確定申告を行うことが条件です。

 

 もし、去年、譲渡損失がでているのに譲渡所得等について確定申告を行わなかった方。まだ、申告が可能かもしれません。

 

 これは、確定申告をすでに行っているか否かと、特定口座の源泉徴収ありの口座か否かで変わってきます。

 

 例えば、事業所得や不動産所得などがあり確定申告はすでに行っているが、譲渡所得の申告はしなかった場合。

 特定口座の源泉徴収ありの口座の場合には、何度も述べているとおり、基本的には税金関係が完了していますので、譲渡所得の申告をしなかった場合は申告不要を選択したことになってしまいますので、申告はもう出来ません。

 しかし、特定口座の源泉徴収なしの口座や特定口座ではない口座(一般口座)の場合には申告漏れとして、1年間は、再度の申告(厳密には更正の請求といいます)が可能です。 

 

 一方で、確定申告を行っていない場合、つまり、譲渡所得以外に所得がない場合や給与所得のみなど、本来確定申告をする義務がない人が確定申告をしていない場合には、5年間は申告(期限後申告)が可能です。

 

  上場株式等の譲渡所得の計算については、上場株式等の譲渡損失と未上場の株式等の譲渡所得とが通算できたり、上場株式等の譲渡損失と上場株式等の配当金とが通算できたりなどいろいろな規定があります。また、なかには確定申告を行ったことによって、国民健康保険料などが増えてしまったというようなことも起こる可能性があります。

 くわしいことは、ぜひ当事務所などの専門家に御相談下さい。

 

  最後にもう一つ、今年の1231日で期限が到来する規定があります。

 これは、みなし取得費の特例というもので、要約しますと、平成13930日以前から所有していた上場株式等を平成221231日までに譲渡した場合、譲渡所得の計算上の取得費を譲渡収入金額の80%とみなすというものです。

 例えば、譲渡収入金額が100、実際の取得費が50であった場合(譲渡費用はゼロと仮定します)、本来は100-50=50に対して税金がかかりますが、取得費を10080%つまり80とみなすという規定ですので、100-8020にたしての税金で済むことになります。取得費の金額が不明の場合も同様です。

 この規定が活用できる上場株式等をお持ちの方は、ぜひ検討してみてください。

 

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