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【会社を設立してから1年間でやること・やらなければならないこと】

会社を設立してから、本業以外でやること・やるべきことをまとめてみました。

中には意味がわからないものもあるかもしれませんが、自分でどこまでできるか、何を税理士などの専門家に任せるかなどの判断材料にお使いください。

やるべきこと

難易度 

法人設立届出書の提出 ☆☆☆☆
その他の届出書の提出 ★★★☆☆
労働保険の加入 ★★☆☆☆
社会保険の加入 ★★☆☆☆
日々の経理業務  ★★★☆☆
給与計算 ★★★☆☆
年末調整 ★★★☆☆ 
法定調書、給与支払報告書  ★★★☆☆ 
償却資産申告書 ★★☆☆☆ 
決算対策 ★★★★☆ 
確定申告 ★★★★★ 

・法人設立届出書の提出

税務署、県(都)税事務所、市役所(町・村役場)の3か所へ法人設立届を提出します。

法人設立届はそれぞれの役所でもらうことができますし、電話で取り寄せることもできます。また、役所のHP上でダウンロードが可能なところも増えてきています。

会社の名称や住所、代表者の名前、事業の内容、事業年度など記入事項はそれほど難しくありません。

記入後、会社の定款と謄本のコピーを添付してそれぞれの役所へ提出します。

提出期限は設立から2カ月以内です。

提出が遅れても罰則等はありませんが、なるべく早く提出しましょう。

藤島税理士事務所に依頼した場合

専用のソフトで作成します。

また、提出も書面ではなく、電子データのまま送信します。

この時点から役所からの問い合わせは当事務所に対して行われます。

・その他の届出書の提出

法人設立届以外にも青色申告の承認申請書など様々な届出書を提出する必要があります。法人設立届と同じように役所でもらうこと、電話で取り寄せること、HP上でダウンロードすることもできます。

これらは何かの適用を受けようとする場合に必要なものです。

それぞれ提出期限が決められています。

その他の届出書の詳細はこちら→

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専用のソフトで作成します。

また、提出も書面ではなく、電子データのまま送信します。

届出書の種類によって、記載事項が難しい箇所があったり、消費税の届出書のように会社の事業予測が必要なものもありますが、会社にとって最も有利な方法を選択し、各種届出書を作成・提出します。

・労働保険の加入

労働保険には労働者災害補償保険(労災保険)と雇用保険の二つがあります。

労災保険は、事業を始めて労働者を一人でも雇い入れれば加入しなければなりません。

労働者は正規の従業員ではなく、パートやアルバイトなど非正規の場合であっても、加入する義務があります。

雇用保険も基本的には加入します。パートやアルバイトでも一定の要件(1年以上、引き続き雇われる見込みがあり、かつ、1週間の所定労働時間が20時間以上であるなど)を満たしている場合には、加入しなければいけません。

労災保険は労働基準監督署、雇用保険はハローワークでそれぞれ加入の手続きを行います。

書類はそれぞれの場所で入手できますが、添付書類として、会社の登記簿謄本、事業所の賃貸借契約書などが必要になります。

提出期限は、最初の従業員を雇ってから10日以内などそれぞれの書類によって決められています。

※労働保険料はいくら?

労働保険料は、1年分の賃金の見積額に保険料率をかけて計算した金額を支払います。

その後は年に1回、実際に支払った賃金の金額との精算と向こう1年間の概算額とを払っていくことになります。これを年度更新といい、6月1日から7月10日の間に行います。

労災保険の保険料率は事業の種類によって0.3%〜10.3%で、全額会社が負担します。

雇用保険の保険料率は、1.55%(特殊事業を除きます)で会社が0.95%、従業員が0.6%を負担します。(従業員負担分は、給料支払い時にその分を差し引きます。)

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労働保険の手続きは社会保険労務士が代理で行うことができ、税理士は行うことはできません。

ただし、書類の記入方法などはお教えすることができますし、社会保険労務士を紹介することもできます

・社会保険の加入

社会保険には健康保険、厚生年金保険及び介護保険があります。

会社の場合、使用する従業員が1人でもいれば、社会保険への加入が義務づけられています。この従業員には、法人の代表者自身も含まれますので、人を雇っていなくても代表者一人で加入しなければいけません。よく社会保険に加入していない会社がありますが、これは明らかな法律違反です。

パートやアルバイトの場合でも、正社員の3/4以上の勤務日数・勤務時間であれば加入しなければなりません。

介護保険料は40歳以上65歳未満の人のみ加入します。

社会保険は社会保険事務所で加入の手続きを行います。

書類はその場で入手できますが、添付書類として、会社の登記簿謄本、事業所の賃貸借契約書、年金手帳などが必要になります。

提出期限は、適用事業所となってから5日以内ですので、早めの手続きが必要です。

※社会保険料はいくら?

社会保険料は、従業員が受け取る報酬(給料)の額に応じた標準報酬と言うものが決められ、それに応じた保険料率で計算されます。保険料率は各都道府県によって若干違いがあります。

ちなみに東京都の保険料率は、健康保険が9.48%、厚生年金保険が保険料率は16.058%、介護保険が1.51%で会社と従業員が半分ずつ負担します。(従業員負担分は、給料支払い時にその分を差し引きます。)

※算定基礎届とは?

従業員が受け取る報酬(給料)は昇給や残業・休日出勤などによって毎月変動します。

当初の標準報酬と実際の報酬とがかけ離れたものにならないように、毎年一回標準報酬の見直しを行います。これを算定基礎届といいます。

行うのは毎年7月初旬で4、5、6月の三ヶ月の平均月額を基礎として標準報酬の見直しを行います。

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社会保険の手続きは社会保険労務士が代理で行うことができ、税理士は行うことはできません。

ただし、書類の記入方法などはお教えすることができますし、社会保険労務士を紹介することもできます

・日々の経理業務

何といっても日々の業務として必要なのが、領収書整理・伝票の作成・会計ソフトへの入力といった経理作業です。

これらはとにかく事務作業ですので時間と手間を要します。

領収書などは整理をしなければどんどんたまっていきます。また、伝票を作成し会計ソフトへデータを入力するには簿記の知識が必要です。これらは日々行い、毎月の試算表も必ず作成することで、業績を把握できますし、今後の改善計画を練ることができます。

よく、年に1回しか作らない会社がありますが、絶対におすすめしません。

常にそのときどきで経営判断を行わなければ、会社は取り残されてしますし、また取り返しの使いないことになることもあります。

藤島税理士事務所に依頼した場合

領収書整理から伝票作成、試算表の作成までご希望の作業を承ります。

依頼事項が増えますとお支払いいただく金額も当然高くなりますので、まずは、領収書整理はご自身で行い、その後伝票作成、試算表作成なども会社で行うようになれればいいと思います。

・給与計算

従業員を雇えば、毎月の給与計算をしなければいけません。

例えば月20万円の給料を支払う場合、(25歳、扶養ゼロとした場合)まるまる20万円は支払いません。ここからいろいろな控除額を差し引いて支払います。

まず、社会保険料。健康保険が9,480円、厚生年金保険が16,058円になります。

次に労働保険料。労災保険は従業員負担はゼロですが、雇用保険は1,200円になります。

さらに源泉所得税。こちらは3,760円になります。

これらの控除額を差し引いた金額は、173,262円になります。この金額を従業員本人に支払うことになるわけです。

預った社会保険料や労働保険料は会社負担分とあわせて支払います。

源泉所得税は毎回翌月10月までに支払うことになります。(納期の特例の場合は半年に1回)

来年になると住民税の通知も会社にきますので、給料から天引きし、こちらも代わりに納付することになります。

このように給与計算は非常に大切な業務です。給与計算で各種控除額を間違えると従業員に迷惑をかけてしまいますので、最深の注意が必要です。

また、給与明細を発行することも必要です。

※扶養控除等申告書とは?

従業員を雇って給料を支払う場合(代表者本人も含みます)、扶養控除等申告書というものに必要事項を記載してもらう必要があります。

扶養控除等申告書には名前・住所・生年月日・扶養親族の有無を記載します。(税務署においてあります)

給料から差し引く源泉所得税は、源泉徴収月額表という表に当てはめてその金額を決めます。そのとき甲欄・乙欄という二つの区分があります。扶養控除等申告書の記載がある場合には甲欄に当てはめればいいのですが、記載がない場合には乙欄に当てはめることになります。

甲欄は元々少ない金額ですが、扶養親族がいるとその人数に応じてさらに少なくなります。一方、乙欄は扶養親族にかかわらず一律で高い金額になります。

先程の例でも、甲欄の場合は3,760円ですが、乙欄の場合には12,100円とかなり大きくなります。

必ず扶養控除等申告書は書いてもらいましょう。

また申告書という名前が付いていますが、実際にはどこにも提出するわけではなく、会社で保存しておけばよいものです。ただし、税務調査など税務署から見せて下さいといわれたら、いつでも渡せるようにしておかなければなりません。

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給与計算は給与計算システムで行い、給与明細を発行することができます。

また、扶養控除等申告書も該当データをシステムに入力すれば簡単に作成ができます。

・年末調整

会社が従業員やアルバイト・パートなどに給料を支払うとき、そして代表者自身に役員報酬を支払うときには一定の所得税を差し引いた金額を支給します。これを源泉徴収といいいます。

所得税は、毎年11日から1231日までの1年間のすべての所得に対して税金がかかります。この税金の計算を行うことを確定申告といいます。

本来の考え方ですと、すべての国民が確定申告によって1年分の所得税をまとめて支払うことになります。

しかし、サラリーマンの場合、働いている会社からの給料だけが所得(収入源)という場合がほとんどです。そうすると確定申告をするという事務負担もそうですが、1年分の所得税をまとめて支払うという経済的な負担も大きいものとなるため、確定申告をせず所得税を支払わない人が出てくるかもしれません。

そこで出てきたのが、源泉徴収という制度です。毎月の給料からあらかじめ所得税を差し引いておけばもらう側も経済的負担が少なくて済みますし、何より国にとっては早く確実に税金を徴収することができます。(源泉徴収は給料を支払う法人に行わせるとともに、預った所得税を納付することまでもしなければなりません。これは法人の義務となっており、源泉徴収して税金を納めない場合には、その法人にペナルティが課せられることになっています。)

ただし、毎月源泉徴収をしている所得税はあくまで仮の金額です。1年間の給料や賞与の金額が確定して初めて本当の1年間の所得税が確定します。

この確定した金額と源泉徴収した金額の合計とは必ず差額が生じます。

確定した金額の方が多ければ、徴収不足として再度徴収しなければいけませんし、源泉徴収した金額の合計の方が多ければ、徴収しすぎとして還付してあげなければなりません。この作業を年末調整といいます。

12月の最後の給料が出た時点で1年分の金額が確定しますので、その年末に所得税の調整をするために年末調整という名前がつけられているのです。

この年末調整も、源泉徴収と同様、会社が行わなければならない作業なのです。

従業員の側からすれば、会社が年末調整をしてくれるので確定申告の必要がありません。(他に収入があったり、医療費控除など確定申告をすれば所得税が還付される場合などは除きます。)

年末調整は12月に行いますが、翌年の1月に行う会社もあります。(通常は還付になることが多いので、12月の給料支給時にあわせて還付すると喜ばれます。計算や手続きが間に合わない場合には、給料とは別に還付額だけ支払ったり、翌年の1月の給料支給時に還付する会社もあります。)

また、年末調整で1年の給与・所得税が確定しますので、これらが記載された源泉徴収票(税務署に置いてあります)を作成し、従業員に渡すことも重要なことです。

年末調整は給与ソフトで毎月の給与計算をしている場合には、それほど難しくはありませんが、手計算ですと計算間違いがよくおこります。

また、扶養親族を把握したり、生命保険などの各種控除証明を集めるなど手間と時間がかかる作業です。

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専用の年末調整システムでデータを入力し計算しますので、スピーディに出来ますし、計算間違いなどもまずありません。また、源泉徴収票も自動的に発行します。

・法定調書、給与支払報告書

法定調書は、毎年1月に税務署に提出する書類で、前年の11日から1231日までに支払った給料・報酬・家賃などの金額を記載した支払調書を作成し、その合計表とともに提出します。(用紙は税務署に置いてあります。)

これらは、税務署が適正な課税を行うという名目のもとで、提出を義務づけているもので、税金がかかるものでもありませんし、罰則があるものでもありません。

法定調書には誰にいくらの金額が支払われたかが記載されますので、言い換えれば、誰がいくらもらったかがわかるわけです。

提出された法定調書をもとに、もらった者が確定申告を適正に行っているかを税務署は確認することができるわけです。

給与支払報告書は、源泉徴収票と内容は変わりません。(税務署のものですと複写になっています。)

給与支払報告書は従業員の住んでいる各市区町村に提出する必要があります。

各市区町村は、給与支払報告書をもとに住民税の計算をします。

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専用の法定調書システムでデータを入力し法定調書及び給与支払報告書を作成します。

また、税務署及び各市区町村へは書面ではなく、電子データのまま送信します。

・償却資産申告書

償却資産とは、固定資産のうち土地・建物・車両以外のものをいいます。

パソコン・複合機・POSシステムなどの工具器具備品、機械、建物の中の内装工事などが該当します。

これらの償却資産を多く持っていると償却資産税という税金がかかるのです。

具体的には毎年11日時点で課税標準額が150万円(免税点といいます)を超えた場合、

課税標準額に対して1.4%の税金が課せられます。

課税標準額は購入金額ではなく、減価償却費などを考慮した後の金額です。

税金がかかるかどうかは各市区町で判断し、かかる場合には償却資産税の通知がきますので、それに基づいて税金を支払うという流れです。

従って、毎年11日時点で持っている償却資産の一覧を記載した書類を提出する必要があるわけです。この書類を償却資産申告書といいます。

償却資産申告書は131日が提出期限です。償却資産を所有している各市区町村に提出します。

ちなみに、土地・建物には固定資産税が、車両には自動車税がかかりますので、償却資産から除外されています。

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固定資産は減価償却システムで管理しています。償却資産申告書は減価償却システムから容易に連動しますので、改めて作成する必要はありません。

また、各区市町村へは書面ではなく、電子データのまま送信します。

・決算対策

決算を迎える前、つまり決算月には、決算対策が必要です。

節税対策ということも当然ですが、何より未処理となっている事項を洗い出すのに重要な作業なのです。

利益が多く出ているのであれば、様々な決算対策のうち有効なものを選択し実行することが必要になります。

また、回収が滞っている売掛先、未精算となっている仮払いの精算、税金支払いのための資金調達などさまざまなことが考えられます。

決算月後に気づいたというようなことがないようにしましょう。

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節税対策だからといってむやみに保険に加入するなどといったことはあまり良い方法ではありません。その会社にとって1番良い方法を考えます。

また、試算表や前年の実績、同業他社の実績などから考えられる決算対策をお教えします。

・確定申告

確定申告は会社にとっての総決算です。1年間の売上から利益を確定し、法人税や消費税などの税金の金額が確定します。

決算書の作成とともに勘定科目の内訳書を作成します。

また、決算書の数値を基準にして法人税・住民税・事業税・消費税の申告書を作成します。これらはそれぞれの税法の知識を要します。

確定申告は決算月から2カ月以内が申告及び納付の期限になります。申告が遅れた場合または納付が遅れた場合には、税金の追徴がありますので注意が必要です。

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確定申告では税法の知識の有無で税金に大きな影響を与えます。可能な規定をすべて適用し無駄な税金の支払いを防ぎます。

また、何より大切なのが決算書の作成です。決算書は今後融資を受ける際にも必ず必要になってくるものです。銀行から評価される決算書を作成します。

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